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 Christmas Eve


おうちに帰ろう~Sweet home~



「京子ちゃん、今年もグレイトフルパーティやるの?」
「あ、えっと。主催のマリアちゃんが冬休みにアメリカへ行くので今年は……」
「そうなんや。楽しみにしとったのに残念やんな~、リーダー」
「ちょ、慎一!」
「京子ちゃん、もし予定ないんやったら俺らとパーティせーへん?」
「あ……、ごめんなさい。今年は、家で約束していて」
「家族でホームパーティか。楽しそうだね」


家族……ではないけれど。


「マリアちゃん、今年の冬休みはアメリカで過ごすんだってね」

それは、いつもと同じ朝。敦賀さんの一言から始まった。

「そうなんです。パパにDランドに連れて行って貰うんですって」

クリスマスを娘と過ごすために日本に帰ってくる予定だったマリアちゃんのパパ。だけど仕事の関係で翌朝にはアメリカに戻らないといけないらしい。
だからゆっくり父娘で過ごせるようにと、マリアちゃんがパパに逢いにアメリカに行くことにしたのだそうだ。
忙しいパパに栄養のある朝食を作ってあげたいと言うマリアちゃんに頼まれて、今、料理を教えている。
初めは卵も割れなかったマリアちゃんだけど、今では上手にオムレツが作れるようになった。
マリアちゃんのパパ、喜ぶだろうな。

「─────さんは?」
「へっ?」
「クリスマス。最上さんは琴南さんと過ごすのかな?」
「モー子さん、お仕事で地方に行っちゃうんです。一緒にパーティしたかったんですけど……」

本当は、友達同士でパジャマパーティ付きのクリスマス会をしたかったけどお仕事じゃしょうがないよね。
私はその日、夕方には仕事が終わる。
クリスマスに一人は寂しいからだるま屋にお手伝いに行こうかな?

「それじゃあ今年のクリスマスは、家でパーティしようか?」
「え? だって敦賀さん……」

パーティに呼ばれてるんじゃなかったかしら。 だってこの前、ドラマで共演している女優さんに誘われてた……。

「あぁ、彼女には丁重にお断りしたよ。クリスマスは毎年、最上さんと過ごす予定だからね」
「へっ?!」
「グレイトフルパーティ。誘ってくれるんだろ?」

───あ‥‥、そういう意味ね。
もう! 敦賀さんはどうしていつも変な言い方するのかしら。
私じゃなかったら、きっと誤解する。
毎年一緒に───。なんて言われたら、敦賀さんは自分を───って。

「ドラマの撮影があるから遅くなるかもしれないけど───、最上さん。一緒にパーティ、してくれる?」
「はいっ!」


家でクリスマスパーティをしたのは子供の頃、仲居として旅館のお手伝いを始める前まで。
───と言っても、それは預けられていたショーのお家での事で、自宅でクリスマスをした事はない。
だからこれは“初めてのホームパーティ”

料理は何を作ろうかな。夜、遅いならあまり重くならない物がいいよね。
シーフードのカルパッチョ、カナッペ───、やっぱりローストチキンは外せない。
二人だから、ケーキは小さめで。ショート……ううん。ブッシュ・ド・ノエルがいいかな?
そうだ!マジパンで敦賀さんの顔したサンタクロース、作ろう。
ふふ。なんだかワクワクする!







街で見かけて一目ぼれした、赤やゴールドが鮮やかな可愛いクリスマスリース。
赤いポインセチアと一緒に飾ると、部屋の雰囲気はクリスマスムード一色に染まる。

偶然にも同じ日、敦賀さんがクリスマスツリーを買って帰ってきた。
組み立てると私の顔の辺りまでくる大きなツリーに驚きながら、夜中に二人で飾り付け。

天使やサンタ、きらきら輝く雪の結晶のオーナメント。色とりどりのグラスボール。
ツリーのライトが七色に変化しながら柔らかく、幻想的な光を放つ。

子供の頃に見た絵本。
大きなツリーの下にはたくさんのプレゼントが置かれていて、幸せそうに笑う家族の風景に憧れた。
窓から覗いていたサンタクロースが、もしかしたら自分のところにも来てくれるかもしれないと期待して小さな靴下を窓辺にぶら下げてみたけれど、翌朝、靴下の中には何も入っていなくてがっかりしたのを覚えている。

そうだ。
敦賀さんへのプレゼントはツリーの下に置いてみよう。
絵本の中のあの幸せなお家のように……。



「……プレゼント、何にしよう」

アウトレットやヨロズヤはありえない。
敦賀さんならやっぱりブランドのモノよね。

高級ショップの立ち並ぶショッピングモールで、お店の前を行ったり来たり。
入り口で仁王像のごとく立ち塞がるドアマンに気圧されてしまう。

こんな高級なお店、入れないよ。
でも───



***



「「メリークリスマス!」」

キャンディの様なクラッカーの両端を二人、同時に引っ張る。

パン!

爆発音ともに中から出てきたのは、小さなおもちゃのアクセサリーと紙でできた王冠。

「わ~、見て! 敦賀さん。こんな可愛い指輪が出てきましたよ。ふふ、珍しいクラッカーですね、これ。私、初めて見ました」

「イギリスのクリスマスクラッカーだよ。モデル仲間が持っていてね、1つ譲ってもらったんだ」

出てきた王冠を私の頭にかぶせながら、「似合うね」と笑う。
それは、ペラペラの紙でできた王冠だけど、どんな高価な冠よりも輝いて見えた。



「ねぇ、最上さん。このサンタクロース……もしかして、俺?」

ブッシュ・ド・ノエルを切り分けて手渡すと、お皿に添えたピンク衣装を着たサンタクロースを手にとってマジマジと眺める。

「わかりました? サンタコスプレの敦賀さんです。蓮の花も作ってみました」
「へ~。ホントに最上さんは器用だね。じゃあ、サンタからプレゼント。メリークリスマス」

「あ……、ありがとうございます。 えっと……これ───」
「俺に? ありがとう」

眩しいくらいの神々スマイル。
や、やだっ! 何で赤くなるの、私?

ドキンと高鳴る鼓動を誤魔化す様に、貰ったプレゼントに視線を移した。

「プレゼント、開けてもいいですか?」


綺麗なラッピングを解くと中から現れたのは、ビロードの四角い箱。

「───時計?」

それは、針に矢を放とうとする可愛い天使がついたアナログの腕時計。文字盤にはキラキラ輝く石がハートの形に彩られ、時を刻むたびに天使の矢がハートを貫いていく。

「可愛い!」
「気にいってくれた?」
「はい!!」
「これね、最上さんをイメージしてデザインしたんだ」
「デザインって、これ敦賀さんが?」
「うん。知り合いに頼んで特別に作ってもらったんだ。気にいってもらえてよかったよ」

───ん? 作って、もらった……?

「つ、敦賀さん、これっ!!」

文字盤に小さく刻まれたロゴ。これって、もしかしてアルマンディの時計?

「い、いただけません! こんな高級な時計!!」
「気にしないで。俺、ここのブランドの専属モデルをしてるだろう? だから安く購入できるんだ」
「でも……」

安くって言ったってアルマンディだもの。庶民の安いとは金額が違うはず。
どうしよう……。

「最上さんのプレゼントも、開けていい?」
「やっ! ダメですっ!!!」

飛びついてその手からプレゼントの袋を奪おうとしたけれど、ひょいとかわされて奪還を阻止された。

「あ~~、ダメ! 開けないで下さいっ!!」

叫びも虚しく、解かれたリボン。
ソレを手に取った敦賀さんの動きが、一瞬…止まる。

「……これ……、もしかして手編み?」
「………はい、すみません………」

ううっ。恥ずかしい。
なんであんなものあげちゃったんだろう。やっぱり借金してでもあれを買えばよかった。
 

あの日、ナツ魂を憑けることでなんとか入った高級ブランドショップ。
広い空間が無駄に思える様なディスプレイにも驚いたけど、その値段にも目を疑った。

───ン十万っ????

敦賀さんに似合いそうな、柔らかいカシミアのマフラー。
だけど、それはびっくりするくらいのお値段で。私にはどう頑張っても買えそうもない。
だから自分で───。

「ごめんなさい。こんなの雑巾にでもしてください! 毛糸だし埃を取るのに使えますから!」
「巻いてくれる?」
「───は? えっと……、はい………」

身を屈めて待つ敦賀さんの首にそっとマフラーを巻いた。

「すごく暖かい……。ありがとう」

……ちゅっ……

俯く私のおでこに触れたナニか柔らかく、温かいもの。
この感触には覚えがある───。

「お礼」

悪戯が成功した子供の様な笑顔で、ウィンクしながら指差したのは唇。
や、やっぱり!

「おっ、お礼は言葉で言ってくださいっ!!」

急速に熱がこもっていく額を両手で隠す様に押さえた。

「ごめんごめん、つい」
「つい、じゃないですよ! やっぱり敦賀さんは遊び人(プレイボーイ)ですっ!」
「はいはい、そうですよ。 ほら、もうすぐ0時だよ。もう一度 乾杯しよう?」

ムーと頬を膨らませながら差し出されたグラスを受け取り、

「「メリークリスマス」」

互いのグラスを軽く合わせる。


「──────アンド‥‥、


ハッピーバースディ」



→NEXT Happy Birthday





キョコ誕記念w

───バースディに間に合うかな‥‥

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2010.12.24 / Top↑
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