こちらはスキップビートの二次創作ブログです。 原作者様及び出版社様等とは全く関係がございません。

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5-4

爽やかな風が、頬をくすぐる。

暖かな陽の光、柔らかな風、香り立つ色とりどりの花。
見上げた空はどこまでも青く澄んでいて。

「───気持ち、いい」

んっと大きく伸びをして、爽やかな空気を胸いっぱいに吸い込んだ。


おうちに帰ろう~Sweet home~


  キョーコちゃん、こんにちは。
  キョーコちゃん、こっちこっち。

七色の羽を持つ妖精達に導かれ、たどり着いた小高い丘には、青々とした葉が茂る大きな1本の樹。緑の葉が風に揺れて心地よい香りを放つ。

───この香り、知ってる…………?


  キョーコちゃん、僕たちの守り神コーンの樹だよ


「コーン?」


  そう。僕たちの世界の王様なんだ。ほら、触れてみて?


そっと触れた掌から伝わってくるのは、優しい温もり。

「コーン……」

大きな樹の幹に腕をめいっぱい広げて抱きつくと、不思議な安心感が沸いてくる。
ドクンドクン。聞こえてくる生命の音。


  キョーコ、ちゃん───……


樹木はいつの間にか人型と化し、長い腕が優しく私を抱きしめる。
陽に透けて輝く金色の髪、吸い込まれそうなほどに深く碧い瞳、そして背中にはどこまでも誰よりも高く飛ぶことのできる大きな羽。
それは、ずっと会いたかったコーンの姿。

「コーン、会いたかった……」


  うん、オレも───。


「もう、どこにも行かないで……?」

その逞しい胸に頬を寄せ、広い背中にまわした腕に力をこめる。


  うん、一緒に居よう? このままずっと───二人で……。





  ──────最上さん……。




「───えっ?」


敦賀……さん?


胸に埋めた顔をあげれば、そこには世にも美しく艶やかなオトコの寝顔。

「○×△※~~~~っっっ!!!!」

声にならない悲鳴をあげて、身体を離そうと背をそらしたけれど……、逆に引き寄せられがっちりと腰をホールドされてしまった。もがけばもがくほどに強まっていく腕の拘束に軽いパニックを起こす。

ひ、ひゃあ~~~~~~~っ!!
敦賀さ~~~ん、起きてくださ~~いっ!!

「───……ん……っ……」

もぞリ、と動いた敦賀さんに助かったと安堵の息を吐いたのも束の間、そのまま伸し掛かかられ、いつかの様に下敷になる。

むにゅ。

首筋に感じる生温かく柔らかいモノ。それが敦賀さんの唇だと気付くのに時間はかからなかった。

「───っつ!!!

ぎゃあ~~~~~~~~~~っ!!!!!」


***


「だからゴメンって……」

みの虫よろしく、布団の中で丸まる私の耳に敦賀さんの何度目かの謝罪が聞こえた。

「敦賀さん、破廉恥ですっ! あ、あんなっ───」

ぎゅ~って、ち、ちゅ~って。

「ごめん……、なんか抱き心地のいいものが腕の中にあったから───」
「抱きっ?! 抱き心地ってっ!!」
「いや、柔らかくていい匂いがして───そしたら、なんとなく……」
「なんとなく?! なんとなくそんなことしてたら犯罪です!」
「いや、だから……誰かれ構わずするわけじゃな───」
「やっぱり敦賀さんは、遊び人です!! 恋愛詐欺師ですっ!!!」

───分かってる。
敦賀さんだけが悪いわけじゃない事くらい……。
先に抱きついたのは、多分 私だから。

オトコノヒトに抱きついて眠るなんて、私……なんて破廉恥な女なのっ!
もうお嫁にいけない!!

「大丈夫だよ?」
「へっ?」

「最上さんはちゃんとお嫁に行けるから」
「…………何を根拠にそんなことを……。いい加減な事、言わないで下さい。大体───」

「俺のところにおいで?」
「はっ?」

「最上さんは俺が貰ってあげるから」


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2011.02.06 / Top↑
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