こちらはスキップビートの二次創作ブログです。 原作者様及び出版社様等とは全く関係がございません。

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7-1




雲ひとつない爽やかな青空。
ポカポカ陽気の中に干したお布団は、ふかふかして心地が良い。

「よいしょっ、と」

抱えた布団からふわり 漂ってきたのは、おひさまの匂いと


「───敦賀さんの香り……」


ぽふん。
布団を抱きかかえたまま、敦賀さんの大きなベッドに倒れ込む。
ふわふわの羽布団に埋もれ、鼻腔いっぱいにその香りを吸い込んだ。


何だか“セラピー”を受けているみたい……。
あたたかくて、とてもいい香りがして、すごく安心する──────。


「あと3日かぁ」


映画のロケのため、敦賀さんが東京を離れたのは4日前。


「ねぇ、最上さん。やっぱり……」
「大丈夫です! 留守はしっかり守って見せますから」

敦賀さんは、出発直前まで
「誰かに家に泊まりにきてもらったら」とか
「だるまやに泊めてもらったほうが……」とか言っていて
私に留守を任せるのは、よっぽど心許ないらしい。

本当はモー子さんを誘って“パジャマパーティ”を、なんて考えていたけれど、子供扱いが悔しくて意地を張った。

変なの。少し前までは子供扱いされる事にほっとしていたのに……。


おうちに帰ろう~Sweet home~


考えてみれば……一緒に暮らしはじめてから敦賀さんが2日以上家を空けるのって初めてなんだよね……。

毎晩、ロケ先から電話をくれるし、
TVをつければ姿を見る事だってできるけど。


それでも


なんだか寂しく感じるのは


……きっと、


この家が広すぎるせい……。




「くしゅん!」

肌寒さを感じて瞳を開けると、窓の外はすっかり陽が落ちていて
部屋は薄闇に包まれていた。

「嘘っ?!」

私、寝てた?
ひ、人様のそれも男の人……敦賀さんのベッドで熟睡しちゃうなんて。
私ってば、なんて破廉恥なの~~っ!


***


『まったく君は……。呆れてものが言えないね』
「すっ すみません…っ。本当にすみません」
『俺だからいいようなものの……他の男の部屋でそんな事をしたら襲ってくれと言ってるようなものだよ?』
「でもでも!! 私の様な地味で色気のない女を襲うなんて奇特な男性は」

『…………最上さん?』
「はいぃっっ!! おっしゃるとおりですっ!! 申し訳ありませんっ!!!」

『………………。──────なにが?』
「ふぇ?」

ふと、気付くと
手には携帯電話。

そして、正座する私の前、
ソファーに腕を組んで鎮座しているのは、クドクドお説教仮面装着のフルリアル敦賀さん人形1/8タイプ。

『もしもし? 最上さん?』

あら? 私……いつの間に電話に出たのかしら?
確か敦賀さんごっこをしていたはずなのに。

やだっ!
もしかして今の会話───

『大丈夫? もしかして、なにかあった?』

……聞かれてはないみたいね。

「いえっ、何でもありません。ちょっと考え事をしていて……」

『そう? それならいいんだけど……。
───もし一人で留守番するのが心細かったら琴南さんにでも泊まってもら』
「大丈夫ですよ。子供じゃないんですから。それに一人は慣れてますから」


そう、慣れてる。
慣れているはずなのに──────。


どうしてこんなに…………


「敦賀さん……」
『ん?』


───早く帰ってきてくださいね‥‥?


なんて。
そんなこと言えるわけない。
だって、敦賀さんは遊びに行っているわけじゃないんだもの。
それに私は…………



ただの後輩……だから。



NEXT 7-2


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2011.06.30 / Top↑
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