こちらはスキップビートの二次創作ブログです。 原作者様及び出版社様等とは全く関係がございません。

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「永遠よりずっと」の番外編です。
話は、前回から繋がってます。


見舞いに来たキョーコちゃんをロビーまで迎えに行って、ちょっと用事があるからとそのまま外に出る。
病院の庭のベンチでひなたぼっこしながらのんびりコーヒーブレイク。
それが最近の俺の日課。

だって、俺がいたんじゃ蓮も素直にならないだろうし、なにより急に記憶が戻って目の前でラヴ・シーンなんてされたら目の毒だからね。

お兄さん、気を使ってるんですよ? これでも。

 社さんのご褒美 

「よし。残さず食べたな。それではご褒美をあげよう」
「さっきも言ってましたけど…なんです?ご褒美なんて貰う年齢じゃありませんよ、俺は」
「まぁ、そう言うなって」

じゃ~ん!と大げさに冷蔵庫から取り出す白い箱。

「なんですか、それ?」
「あ、これ?今日、キョーコちゃんが差し入れにくれたんだ。手造りデザート♪」
「…最上さん、今日はロケだって言ってませんでしたか?」
「うん。朝ね、待ち合わせ場所に持ってきてくれたんだ。お前も食うだろ?」

箱を開け、綺麗なガラスの器に入った赤いゼリーを「ほら」と蓮の前に差し出す。

「…いりません。社さんが貰ったんでしょう?」
「………」

蓮、お前…。もしかしてヤキモチか?

「随分仲がいいんですね。彼女と」

まだ蓮が片思いだったころ、いや‥。両想いになってからもか。
とにかく、キョーコちゃんが他の男と一緒にいるのを目撃する度にかもしだしていたひんやりした空気。俺にも分かるようになったこの嘘くさい笑顔。

ぷぷ、間違いない。こいつ、キョーコちゃんの記憶ないくせに!
ムクムクと悪戯心が顔を出す。

「そうだな、芸能界でも私生活でも女の子の中では一番仲良しかな~」

だって、蓮の未来のお嫁さんだからね。
お兄ちゃんの俺としては、キョーコちゃんはかわいい妹みたいなものなんだ。

「…珍しいですね。社さんが、タレントと個人的に仲良くするなんて」
「だって可愛いだろ、彼女。素直だし、いい子だしさぁ~」
「……」

お。
眼差しが鋭くなったぞ。
ぷぷぷ。

キョーコちゃんお手製のトマトのゼリー。
食欲の落ちた蓮もこれならつるんと食べられるから、とお弁当の代わりに作ってくれたもの。

「うわー、美味そうだなぁ!蓮、本当に食べないの?」
「いりません」

フンと拗ねたようにそっぽを向いてフトンをかぶる。
素直じゃないね~。昔のこいつに戻っちゃったみたいだ。

「これさ、去年も作ってくれたんだよね~。丸ごと入ったトマトが甘くてジューシーで美味しんだよね~」
「……」
「ほどよい甘さ、ぷるるんとした触感。パティシエのようだね、流石キョーコちゃん!」
「……」
「ホントに美味い。蓮に渡してって頼まれたけど、食べないみたいだから俺、もう1個食べちゃおう」
「…っ…」

情けない顔で振り返る。
そんな蓮に、にやりと笑う。

芸能界1イイ男と呼ばれる蓮のこんな顔、ファンがみたら泣いちゃうね。

机の上には、器が二つ。

1つは蓮の。
食べかけのもう1つは俺の。

お前のために作ってきてくれたんだぞ。俺が2個も食うわけがないだろう。
食べたいくせに意地張るから。

蓮が記憶をなくした時は、正直どうなる事かと思ったけれど…。
流石、キョーコちゃん。
蓮の作る壁に、いとも簡単に入り込んだ。

愛、だねぇ。







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2010.03.21 / Top↑
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